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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻8号

2009年08月発行

文献概要

臨床検査関連学会・研究会の紹介

日本病理学会―日本病理学会への誘い

著者: 村田哲也1

所属機関: 1JA三重厚生連鈴鹿中央総合病院中央検査科

ページ範囲:P.764 - P.765

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日本病理学会の歴史と事業

 1) 日本病理学会の歴史

 日本病理学会(以下,病理学会)は明治44年(1911年)に創設された,わが国でも有数の歴史のある学会の一つです.病理学は「病気になる仕組み,病気の分類」を解明する学問領域であり,医学の基本として,医学教育にも臨床医学にも重要な位置を占めています.病理学会は日本医学会の一分野でもあり,学会員の多くは医師ですが,病理学研究や研究開発に携わる医師以外の人たちも多く参加しています.現在,約4,000名の会員を有し,学会員のおおよそ8割が日本の医師ですが,それ以外にも歯科医師や日本国外の資格を有する医師,そして臨床検査技師など,病理学に関係する医療関係者の人たちが病理学会の会員として活動しています.

 わが国では病理学は基礎医学の一部門として導入された歴史があり,長らくわが国では病理学に携わる医師は「病理学者」あるいは「病理学研究者」と位置づけられてきました.伝統的に実験病理学に重きが置かれ,世界で最初に動物での発癌実験に成功した東大病理の山極教授のグループをはじめとして,現在まで世界の先端を走る業績をあげたわが国の病理学者はたくさんいます.第二次世界大戦後にわが国にも米国流の医学教育が導入されてからは病理診断学の重要性にも注目が集まってきました.

 現在では実験病理学・病理診断学ともに病理学会の重要な活動領域となっています.1999年から病理学会は社団法人化されました.「病理学に関する学理およびその応用についての研究の振興とその普及を図り,もって学術の発展と人類の福祉に寄与する」ことが病理学会設立の趣意となっています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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