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アミロイドーシス
著者: 田中道雄1 常深あきさ1 高野誠2 江里口貴久2 辰本明子2 手島保2
所属機関: 1東京都立広尾病院検査科 2東京都立広尾病院循環器科
ページ範囲:P.798 - P.798
文献購入ページに移動69歳,女性.呼吸苦を主訴に来院し,急性心不全の診断で救急入院.胸部X線では両肺野の高度うっ血,著明な心拡大を認め,心電図では異常Q波(V1~4),心室性期外収縮の多発,肢誘導の低電位を認めた.心エコーでは,心室壁厚の増加,心室中隔を主体とする輝度の亢進,拘束性のパターンが認められた.冠動脈造影は正常,左室圧および右室圧は拡張期にdip and plateauを示した.右室心内膜心筋生検でアミロイドの沈着を比較的多量に認めた.免疫電気泳動でκ型軽鎖増加,血中γグロブリンは増加なく,Bence-Jones蛋白陰性.胃十二指腸生検でもアミロイド沈着がみられ,全身性ALアミロイドーシスと診断した.化学療法を施行するも,心不全の悪化を主体に,約9か月の経過で死亡.
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