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救命救急医療の現状と緊急輸血体制―危機的出血への対応ガイドライン
著者: 齋藤伸行1
所属機関: 1日本医科大学千葉北総病院救命救急センター
ページ範囲:P.812 - P.813
文献購入ページに移動■危機的出血という考え方
日本麻酔科学会ならびに日本輸血・細胞治療学会によって作成された「危機的出血への対応ガイドライン」(以下,ガイドライン)では“危機的出血”という表現を採用している.これは出血が危機的であるか否かは出血と輸血の量・速度のバランス,さらには患者の臓器予備能,出血発生前後の薬剤の使用という複数の因子によって影響されること,さらに出血に起因する心停止の予後が極めて不良であることが考慮されたためである.
つまり,“危機的出血”とは,以下のような状態を指す.
①大量出血
②急速出血
③輸液・輸血が遅れる事態のいずれかが発生し,患者状態に応じた酸素供給量を維持できない状態,あるいは維持できなくなることが予想される状態
日本麻酔科学会ならびに日本輸血・細胞治療学会によって作成された「危機的出血への対応ガイドライン」(以下,ガイドライン)では“危機的出血”という表現を採用している.これは出血が危機的であるか否かは出血と輸血の量・速度のバランス,さらには患者の臓器予備能,出血発生前後の薬剤の使用という複数の因子によって影響されること,さらに出血に起因する心停止の予後が極めて不良であることが考慮されたためである.
つまり,“危機的出血”とは,以下のような状態を指す.
①大量出血
②急速出血
③輸液・輸血が遅れる事態のいずれかが発生し,患者状態に応じた酸素供給量を維持できない状態,あるいは維持できなくなることが予想される状態
参考文献
1) 日本麻酔科学会,日本輸血・細胞治療学会:危機的出血への対応ガイドライン.2007年4月(http://www.aneth.or.jp/safety/gideline.html)
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