icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻1号

2010年01月発行

文献概要

病気のはなし

マクログロブリン血症

著者: 河野道生1

所属機関: 1山口大学医学系研究科細胞シグナル解析学

ページ範囲:P.6 - P.10

文献購入ページに移動
サマリー

 マクログロブリン血症は,IgMを産生するBリンパ球が単クローン性(腫瘍性)に増殖している疾患である.主に骨髄とリンパ節を増殖の場としており,その増殖による骨髄抑制,特に貧血と血小板減少,加えるに腫瘍細胞が産生するIgMの著明な増加による過粘稠度症候群が起こる.診断には,増加しているリンパ球の同定,特にリンパ球表面抗原解析が必須である.病気の進行は緩徐であるが,現在行われている化学療法には抵抗性であり予後は不良である.

参考文献

1) Wiernik PH, Canellos GP, Dutcher JP, et al:Neoplastic diseases of the blood, 2nd ed. Churchill Livingstone, New York,pp325-596,1991
2) 河野道生:免疫グロブリン産生細胞の増殖.池田康夫,押味和夫(編):標準血液病学.医学書院,pp189-209,2000
3) 河野道生:血漿蛋白異常.金澤一郎,北原光夫,山口徹,他(編):内科学II.医学書院,pp2001-2016,2006
4) 河野道生:マクログロブリン血症.小澤敬也,直江知樹,坂田洋一(編):講義録 血液・造血器疾患学.メジカルビュー社,pp232-234,2008
5) Harada H, Kawano MM, Huang N, et al:Phenotypic difference of normal plasma cells from mature myeloma cells. Blood 81:2658-2663,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら