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増刊号 免疫反応と臨床検査2010
序
著者: 編集委員会
所属機関:
ページ範囲:P.745 - P.745
文献購入ページに移動 免疫反応は,生体内でさまざまな外来病原体や癌細胞を特異的に認識して排除・除去しようとする精緻な生体機構であり,われわれはこの防御機構なくして生存することはできない.この反応が正しく行われるための根本,つまり,認識すべき抗原を正確に感知する抗体を利用して,物質の検知・疾病の診断,つまり臨床検査へ応用されていることは周知の通りである.
免疫反応を利用した臨床検査は,BersonとYalowがラジオイムノアッセイ法によりインスリンを定量測定した1956年以降,爆発的に進化した.イムノアッセイはその後,手法・測定装置が進化し,より簡便,迅速,正確,高感度となり,測定対象領域は,自己免疫疾患,内分泌疾患,感染症,血液疾患などを中心に,拡充の一途をたどった.また,免疫組織染色が病理検査,フローサイトメトリーが血球の詳細な同定・鑑別に用いられるようになり,免疫反応を用いた臨床検査なしでは,日常検査が成り立たないと言っても過言ではない.したがって,免疫関連検査の領域で働く者はもちろんのこと,臨床検査に携わる者は皆,臨床検査における免疫反応の応用に関する相応の知識をもつことが求められている.
免疫反応を利用した臨床検査は,BersonとYalowがラジオイムノアッセイ法によりインスリンを定量測定した1956年以降,爆発的に進化した.イムノアッセイはその後,手法・測定装置が進化し,より簡便,迅速,正確,高感度となり,測定対象領域は,自己免疫疾患,内分泌疾患,感染症,血液疾患などを中心に,拡充の一途をたどった.また,免疫組織染色が病理検査,フローサイトメトリーが血球の詳細な同定・鑑別に用いられるようになり,免疫反応を用いた臨床検査なしでは,日常検査が成り立たないと言っても過言ではない.したがって,免疫関連検査の領域で働く者はもちろんのこと,臨床検査に携わる者は皆,臨床検査における免疫反応の応用に関する相応の知識をもつことが求められている.
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