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文献概要
増刊号 免疫反応と臨床検査2010 I 総論―免疫反応の基礎 B 検査法
3 フローサイトメトリー
著者: 東克巳1
所属機関: 1杏林大学保健学部
ページ範囲:P.766 - P.769
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フローサイトメトリーとはフローサイトメーター(fluorescence activated cell sorter,FCM)という機器を用いて分析を行い,細胞単位で抗原量や機能を解析する手法の一つである.簡単に理解するためには蛍光顕微鏡を想像していただきたい.蛍光顕微鏡は細胞1個1個を観察,解析できるが,FCMは細胞集団として解析する.ただし,蛍光顕微鏡と比較すると蛍光検出感度は数十倍以上で,解析速度も秒速で1万個以上である.
FCMでは光源としてレーザーが使用される.レーザーが細胞にヒットすると蛍光色素で染色していなくても散乱光を発するが,その散乱光の特徴をとらえ細胞集団を描出することができる.種々の細胞集団の中で解析したい集団を選出することをゲーティング(gating)という.また,ゲーティングした中であらかじめ蛍光色素がラベルしてある抗体と反応している細胞にレーザーがヒットすると蛍光を発光するためそれを検出し解析する.
フローサイトメトリーとはフローサイトメーター(fluorescence activated cell sorter,FCM)という機器を用いて分析を行い,細胞単位で抗原量や機能を解析する手法の一つである.簡単に理解するためには蛍光顕微鏡を想像していただきたい.蛍光顕微鏡は細胞1個1個を観察,解析できるが,FCMは細胞集団として解析する.ただし,蛍光顕微鏡と比較すると蛍光検出感度は数十倍以上で,解析速度も秒速で1万個以上である.
FCMでは光源としてレーザーが使用される.レーザーが細胞にヒットすると蛍光色素で染色していなくても散乱光を発するが,その散乱光の特徴をとらえ細胞集団を描出することができる.種々の細胞集団の中で解析したい集団を選出することをゲーティング(gating)という.また,ゲーティングした中であらかじめ蛍光色素がラベルしてある抗体と反応している細胞にレーザーがヒットすると蛍光を発光するためそれを検出し解析する.
参考文献
1) 日本サイトメトリー技術者認定協議会(編):スタンダードフローサイトメトリー.医歯薬出版,2009
2) 天神美夫(監修),河本圭司,井上勝一,中内啓光(編):応用サイトメトリー.医学書院,2000
3) 太田和雄(監修),野村和弘,高本滋(編):フローサイトメトリー―手技と実際.蟹書房,1984
4) 大熊勝治(監修):フローサイトメトリー(実践プロトコール).廣川書店,1994
5) 東克巳:フローサイトメーターの基礎と臨床.Med Technol30:659-664,2002
6) 村上知之,宮崎純子:フローサイトメトリーのコツと落とし穴―FCMの原理.Molecular Medicine39:220-225,2002
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