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文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻10号

2010年09月発行

文献概要

増刊号 免疫反応と臨床検査2010 I 総論―免疫反応の基礎 C POCT(point of care testing)

POCT(point of care testing)

著者: 〆谷直人1

所属機関: 1国際医療福祉大学熱海病院検査部

ページ範囲:P.773 - P.777

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はじめに

 本来,臨床検査は診断,治療に役立つ有益な検査情報を正確・精密,かつ迅速に臨床医に提供することが使命である.しかしながら,臨床検査の基本である「いつでも,どこでも,速く」は現在に至り,ようやく実現に向けて真剣に取り組まれるようになった.臨床検査機器の小型軽量化は可搬性につながり,中央検査室や外注検査センターでの大型分析装置を用いた臨床検査に加え,病棟や居宅で測る検査が並立する時代をもたらした.また,臨床医の要求に応えるべき迅速診断キットも次々に開発され,普及しつつある.

 リアルタイム検査による検査データは,早期治療の方向づけをするうえで,臨床医にとっては症状や現病歴,身体的所見とともに重要な情報である.今日では臨床現場即時検査(point of care testing,POCT)により医療現場で必要に応じてリアルタイムに検査データが得られるようになった.

参考文献

1) Hughes M:Market trends and point of care testing. Point of Care1:84-94,2002
2) 中井利昭,松尾収二,木村聡,他:POCTガイドラインVer.1.0.日本臨床検査自動化学会会誌29(Suppl 3):1-76,2004
3) 中井利昭,松尾収二,〆谷直人,他:POCTガイドライン第2版.日本臨床検査自動化学会会誌33(Suppl 2):1-123,2008
4) 〆谷直人:POCT(point of care testing)と迅速検査.日内会誌97:2913-2919,2008
5) 松尾収二:イムノクロマト法キット検査.機器・試薬28:211-214,2005
6) 菊地春人:検査データ保証の考え方.臨床検査54:17-22,2010
7) 〆谷直人:感染症迅速診断キットの現況と近未来.Med Technol33:1026-1029,2005
8) 稲野浩一:免疫クロマトグラフィー法―キットの性質と信頼性.臨床と微生物33(増):493-498,2007
9) 坂本秀生:Point-of-Care Coordinatorとしての検査部の関わり.Med Technol31:292-294,2003
10) Price CP, Christenson RH:Evidence-Based Laboratory Medicine;from principle to outcomes. Washington AACC Press, Washington DC,pp1-279,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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