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文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻10号

2010年09月発行

文献概要

増刊号 免疫反応と臨床検査2010 I 総論―免疫反応の基礎 D 非特異反応―イムノアッセイのピットフォール

2 非特異反応の実例

著者: 長田誠1

所属機関: 1山梨大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.783 - P.790

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はじめに

 現在,数多くのイムノアッセイ法(immunoassay,免疫測定法)が存在する.平成21年度第43回臨床検査精度管理調査報告書(日本医師会)1)によると,免疫測定装置で用いる測定法は,放射免疫測定法(radioimmunoassay,RIA)が少なくなり,酵素免疫測定法(enzyme immunoassay,EIA)44.9%,化学発光免疫測定法(chemiluminescence immunoassay,CLIA)30.8%,電気化学発光免疫測定法(electrochemiluminescence immunoassay,ECLIA)9.0%,ラテックス免疫測定法(latex immunoassay,LIA)および免疫比濁法(turbidimetric immunoassay,TIA)が8.6%と報告されている.これらの免疫測定装置は,高感度な測定系の開発やモノクローナル抗体の使用などにより感度,特異度が向上している.しかし,これらの改良は非特異反応の危険性を増加させることとなり,これを回避するため試薬メーカーはいろいろな工夫を行っている.

参考文献

1) 平成21年度第43回臨床検査精度管理調査報告書.日本医師会,2010
2) 青野悠久子,山口ひろ子,荒井由貴子,他:薬剤の影響を受けたFT3の測定法の検討.医学と薬学44:274-278,2000
3) 平松久美子,田中靖人,高木和美,他:肝切除後PIVKA-II偽高値の原因解明.臨床病理55:330-337,2007
4) 戸来孝,北野充繪,米山彰子:止血シート中のウシALPに対するIgM型異好抗体のよると考えられた肝切除後患者のPVKA-II偽高値.JJCLA33:21-25,2008
5) 山下哲二,岡田震一,河本順子,他:著明な高血糖と早朝時低血糖を繰り返した,抗インスリン抗体陽性糖尿病の1例.糖尿病45:319-323,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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