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文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻10号

2010年09月発行

文献概要

増刊号 免疫反応と臨床検査2010 I 総論―免疫反応の基礎 E イムノアッセイの精度管理

1 免疫血清検査の外部精度管理調査の問題点

著者: 高木康1

所属機関: 1昭和大学医学部医学教育推進室

ページ範囲:P.795 - P.800

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はじめに

 臨床検査値は健康状態の把握や疾病の診断・治療に関する客観的指標であり,重要な医療情報である.このため,過去・現在・未来の検査値は比較することができ,しかも他の施設の検査値とも比較できるものでなければならない.前者の保証のために検査室では内部精度管理を行い,後者の担保のために外部精度管理調査が行われている.この両者による成績管理により,検査値は時間軸(「いつでも」)と空間軸(「どこでも」)での互換性が担保されるようになった.

 本稿では,施設間の検査値の互換性を確保するために行われている外部精度管理調査で明らかとなった免疫血清検査項目の問題点と外部精度管理調査の問題点について解説する.

参考文献

1) Belk WP, Sunderman F:A survey of the accuracy of chemical analyses in clinical laboratories. Am J Clin Pathol17:853-861,1947
2) 臨床検査編集室:同一試料による臨床化学検査データの発表会.臨床検査6:485-489,1952
3) 高木康,河合忠:日本医師会の精度管理調査の現状―HBs抗原とHCV抗体.臨床検査46:299-302,2002
4) 国立感染症研究所体外診断薬委員会:国内で市販されているB型肝炎ウイルス外被抗原(HBs抗原)検出用体外診断医薬品の再点検.臨床病理46:917-924,2001
5) 小西奎子:医療ネットワークにおける免疫血清検査値の精度管理と統一.臨床病理51:440-448,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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