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文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻10号

2010年09月発行

文献概要

増刊号 免疫反応と臨床検査2010 II 自己免疫

3 抗核抗体

著者: 庄司亜樹1 沢田哲治1

所属機関: 1東京医科大学病院リウマチ・膠原病内科

ページ範囲:P.822 - P.824

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抗核抗体とは

 抗核抗体は核成分に対する自己抗体の総称で,膠原病およびその類縁疾患の診療に欠かすことができない重要な臨床検査である1).LE(lupus erythematosus)細胞の発見以来,核成分に対する自己抗体が多数発見され,分子生物学や遺伝子工学の進歩に伴い,多くの対応抗原が同定されてきた.その結果,間接蛍光抗体法や二重免疫拡散法に加えて,リコンビナント蛋白質を用いた酵素免疫抗体測定(enzyme-linked immunosorbent assay,ELISA)法による疾患標識抗体が測定されるようになった.現在では膠原病の診断,病型分類,予後判定など日常診療で抗核抗体の測定が汎用されている.表に抗核抗体が陽性となる疾患を示す.

参考文献

1) Tan EM:Antinuclear antibodies;Diagnostic markers for autoimmune diseases and probes for cell biology. Adv Immunol44:93-151,1989
2) Tan EM, Feltkamp TE, Smden JS, et al:Range of antinuclear antibodies in "healthy" individuals. Arthritis Rheum40:1601-1611,1997
3) Watanabe A, Kodera M, Sugiura K, et al:Anti-DFS70 antibodies in 579 healthy hospital workers. Arthritis Rheum50:892-900,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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