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文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻10号

2010年09月発行

文献概要

増刊号 免疫反応と臨床検査2010 V 生化学 D 新しい炎症マーカー

1 プロカルシトニン/2 サイトカイン/3 サイトカイン誘導因子

著者: 赤星透1 和田達彦1

所属機関: 1北里大学医学部総合診療医学

ページ範囲:P.916 - P.920

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炎症マーカーとは

 炎症とは,外因性または内因性の起炎刺激に対して惹起される生体反応である.炎症を惹起する起炎因子には外因性と内因性の2種類があり,外因性起炎因子には病原微生物や物理的因子,化学的因子など,内因性起炎因子には循環障害や免疫反応などが知られている.炎症マーカーは,炎症の有無や程度を反映し,炎症の診断や評価に役立つ臨床検査項目の総称である.炎症性疾患において変動する主な炎症マーカーを表1に示す.体温や心拍数,呼吸数などの生理的指標,末梢血における白血球数や好中球数,さらにはCRP(C-reactive protein)やSAA(serum amyloid A protein)に代表される急性相反応物質などは従来から臨床検査における炎症の指標として汎用されてきた.近年における炎症研究の進歩により,さまざまな因子が炎症の発現や進展に関与し,これらの因子が炎症マーカーとして臨床応用できることが明らかにされた.

 本稿では,これらの炎症マーカーのなかから,プロカルシトニンとサイトカイン,サイトカイン誘導因子について解説する.

参考文献

1) 池田寿昭:Sepsisのバイオマーカー.救急医学34:279-283,2010
2) 丸山征郎:生体の警報装置アラーミン:HMGB1とその病態.臨床麻酔34:165-175,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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