icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻10号

2010年09月発行

文献概要

増刊号 免疫反応と臨床検査2010 VIII 病理・細胞診

5 上皮性腫瘍の免疫組織化学

著者: 手島伸一1

所属機関: 1同愛記念病院研究検査科

ページ範囲:P.1012 - P.1015

文献購入ページに移動
病理診断に有用な免疫組織化学

 病理診断の基本はHE(hematoxylin-eosin)染色であることはいうまでもないが,いまや日常の診断に免疫組織化学(免疫染色)は不可欠となっている.新規抗体の増加,自動免疫染色装置の普及,免疫染色に対する保険点数の加算などにより,近年免疫染色の施行件数は明らかに急増している.しかし,悪性の上皮性腫瘍(癌腫)の日常診断の際に,免疫組織化学が真に有用であることはそれほど多くなく,免疫組織化学が無意味であったり,診断を間違えた方向に向かわせることも多い.したがって,闇雲に染色を施すのではなく,有用な抗体を適切に選択し,優れた染色を行い,結果を正しく判定するという作業はますます重要となっている.そこで本稿では,当院の日常業務で使用している市販抗体をもとに,悪性の上皮性腫瘍(癌腫)の診断に有用な市販抗体を解説してみたい.

参考文献

1) 免疫組織データベース~いむーの(http://immuno.med.kobe-u.ac.jp)
2) 藤井丈士:日常的に使っている抗体.診断に役立つ免疫組織化学.病理と臨床25(増):7-9,2007
3) 泉美貴:サイトケラチンのタイプについて.病理と臨床20:310-319,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?