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文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻11号

2010年10月発行

文献概要

技術講座 一般

尿検体保存のポイント

著者: 戸松宏明1 小寺恵美子1 西岡淳二1 登勉2

所属機関: 1三重大学医学部附属病院中央検査部 2三重大学大学院医学系研究科病態解明医学講座検査医学分野

ページ範囲:P.1047 - P.1052

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新しい知見

 尿検体測定の標準化は血清検体に比べ遅れているが,近年,日本臨床検査標準化協議会を中心に尿中化学成分測定専用の標準液や実施試料標準物質(尿)の作製が行われ,標準化が進められているが1),正しい測定結果を報告するためには尿検体を適切に保存することが重要となる.尿検体は室温放置や細菌の増殖により物理的変化と化学的変化をする.そのために適切な防腐剤の選択,冷蔵・冷凍保存における注意点を理解することが重要である.

参考文献

1) 森下芳孝,松本裕之,平井信弘,他:尿中化学成分測定における尿検体取扱法の標準化に関する研究 第1報 前処理および保存温度について.医学検査 58:381-389,2009
2) 青木哲雄:24時間蓄尿をする際の問題.医学検査 41:70-74,1992
3) 諸岡マスエ:蓄尿から測尿へ.ナースステーション 19:262-265,1989
4) 金井正光(監),奥村伸生,戸塚実,他:臨床検査法提要 第33版.金原出版,2010
5) 伊藤機一(監),野崎司,高橋二美子,他:尿沈渣ガイドブック.東海大学出版会,2000
6) 戸松宏明,小寺恵美子,松島佳子,他:ユリメジャー・システムの基本性能評価.医学検査 57:1054-1058,2008
7) 金子良考,伊藤機一:プール尿の時間経過によるアミラーゼ値の低下.臨床検査 34:1257-1258,1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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