文献詳細
今月の表紙
文献概要
【症例の概要】
70歳代,男性.40歳代に急性心筋梗塞で冠動脈バイパス術を受ける.60歳代にグラフトの閉塞が確認され,以後心不全で数回の入退院を繰り返している.死亡2か月前から息切れの増悪と下肢浮腫が認められた.心カテーテル検査では,右冠動脈中間部完全閉塞,左下行枝中間部完全閉塞,回旋枝近位部亜完全閉塞を認めた.心エコーでは全周性に壁運動が低下し,前壁中隔と下壁~後壁の壁エコーの輝度の上昇と菲薄化がみられ,陳旧性心筋梗塞を認める.右冠動脈の血行再建を試みるも,心不全が増悪し死亡した.剖検にては左心室前壁,後壁,下壁に古い梗塞巣が,心室中隔に新鮮な梗塞巣も認めた.左右の冠動脈は著明なアテロームで,内腔はほとんど狭窄していた.
70歳代,男性.40歳代に急性心筋梗塞で冠動脈バイパス術を受ける.60歳代にグラフトの閉塞が確認され,以後心不全で数回の入退院を繰り返している.死亡2か月前から息切れの増悪と下肢浮腫が認められた.心カテーテル検査では,右冠動脈中間部完全閉塞,左下行枝中間部完全閉塞,回旋枝近位部亜完全閉塞を認めた.心エコーでは全周性に壁運動が低下し,前壁中隔と下壁~後壁の壁エコーの輝度の上昇と菲薄化がみられ,陳旧性心筋梗塞を認める.右冠動脈の血行再建を試みるも,心不全が増悪し死亡した.剖検にては左心室前壁,後壁,下壁に古い梗塞巣が,心室中隔に新鮮な梗塞巣も認めた.左右の冠動脈は著明なアテロームで,内腔はほとんど狭窄していた.
掲載誌情報