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Laboratory Practice 〈管理運営〉
新たな臨床検査室の方向性―「お手軽検査」について
著者: 大石博晃1 原嘉秀1 三家登喜夫2
所属機関: 1和歌山県立医科大学附属病院中央検査部 2和歌山県立医科大学臨床検査医学講座
ページ範囲:P.1172 - P.1174
文献購入ページに移動臨床検査技師の仕事は,病名や治療の方向性の決定あるいは治療の経過観察に役立てるため,正確な検査データをより早く臨床医に提供することであり,それに伴うランニングコストにも目を配り利潤を追求していく仕事であることはいまさら言うまでもない.臨床検査技師が提供する検査データは治療を進めていくうえで重要であるにもかかわらず,悲しいかな検査室は何をしているかわからない部署と思われていたり,世間的にも「臨床検査技師って何をする人?」と思われていたりする.なんとか知名度を上げられないものか,また地域住民に臨床検査を身近なものとして考えてもらえないかと考えた.そこで筆者らは,地域住民向けに「血液と尿の検査から何がわかるか」というテーマで,参加者が自分の検査データを知ることで,自分自身の健康に関心をもってもらいながら臨床検査や臨床検査技師の存在をアピールできる公開講座を開催した.その公開講座の参加者の意見から受診なしで手軽に検査のみができるシステムを考え,名前を「お手軽検査」と名づけて実施することになった.その経緯と内容について述べる.
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