文献詳細
文献概要
Laboratory Practice 〈血液〉
検体部門における検体保存と管理
著者: 古田耕1
所属機関: 1国立がん研究センター中央病院臨床検査部
ページ範囲:P.1240 - P.1245
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種々の言葉が出てくるので,まず本稿に限定した定義を示す.検体の定義を検査目的で患者から得られたヒト由来の試料とする.通常は,この定義で十分であるが,私たちは,検査値をも検体の一部であるという認識をもちつつあり1,2),それに従えば,検査目的で患者から得られたヒト由来の試料および関連する検査値ということになる.
臨床検査後検体とは,上記のように定義された検体のうち,臨床検査を終了した検体をいう.これには,モラトリアム状態で再検査を待つ検体だけでなく,医療廃棄物として廃棄されることになっている検体のうち,あえて後日の再検査に備えて保存されている検体も含まれる.したがって,この定義に従えば,今回の表題である検体部門における検体保存と管理を臨床検査後検体の保存と管理と読み替えてもよいように思う.
種々の言葉が出てくるので,まず本稿に限定した定義を示す.検体の定義を検査目的で患者から得られたヒト由来の試料とする.通常は,この定義で十分であるが,私たちは,検査値をも検体の一部であるという認識をもちつつあり1,2),それに従えば,検査目的で患者から得られたヒト由来の試料および関連する検査値ということになる.
臨床検査後検体とは,上記のように定義された検体のうち,臨床検査を終了した検体をいう.これには,モラトリアム状態で再検査を待つ検体だけでなく,医療廃棄物として廃棄されることになっている検体のうち,あえて後日の再検査に備えて保存されている検体も含まれる.したがって,この定義に従えば,今回の表題である検体部門における検体保存と管理を臨床検査後検体の保存と管理と読み替えてもよいように思う.
参考文献
Annual Meeting 2010, Washington, D.C.,2010
2) 古田耕,横澤香倫:臨床検査後検体を用いた新たな観点による診断法の探索.抄録番号P-134.第57回日本臨床検査医学会学術集会,東京,2010
3) http://biospecimens.cancer.gov/default.asp
4) http://www.pfizer.com/research/rd locations/groton new london.jsp
5) http://www.ukbiobank.ac.uk/
6) http://www.engineeringnews.co.za/article/x2018biobankx2019-to-help-secure-wildlife-heritage-2004-04-30
7) http://www.nordgen.org/sgsv/
8) 後藤美樹,古田耕:検査終了後検体の臨床研究等への提供 国立がんセンター中央病院―Bio Sample Bankについて.臨床病理 54:918-923,2006
9) Furuta K, Yokozawa K, Takada T, et al:Bio-repository of post-clinical test samples at the national cancer center hospital (NCCH) in Tokyo. Jpn J Clin Oncol 39:534-539,2009
10) http://biospecimens.cancer.gov/practices/default.asp
11) Furuta K, Yokozawa K, Takada T, et al:De-identification procedure and sample quality of the post-clinical test samples at the Bio-Repository of the National Cancer Center Hospital (NCCH) in Tokyo. Jpn J Clin Oncol, doi:10.1093/jjco/hyq172,2010
12) http://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/clinical laboratory/index.html
13) Guder WG, Narayan S, Wisser H, et al:Samples:From the Patient to the Laboratory. The Impact of Preanalytical Variables on the Quality of Laboratory Results. Darmstadt, Germany, GIT,1996
14) http://www.indivumed.com/
15) http://www.chiba-cc.jp/inst/jp/project/013.html
16) http://www.hci-bc.com/ss-mix/ssmix/index.html
17) 古田耕:Biomarker開発とBioBank―その現状と可能性.臨床化学 39:229-233,2010
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