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僧帽弁逸脱症
著者: 田中道雄1 常深あきさ1 井下尚子1 川口悟2 中原秀樹2 手島保3
所属機関: 1東京都立広尾病院検査科 2東京都立広尾病院心臓血管外科 3東京都立広尾病院循環器科
ページ範囲:P.194 - P.194
文献購入ページに移動63歳男性.高血圧の既往.6年前の胸部X線で心拡大あり,心エコーで僧帽弁逸脱症と診断.2年前より呼吸困難感が増悪.1年前の心エコーで,左室拡張期径/収縮期径(LVDd/Ds)66.2mm/39.6mm,駆出率(EF)70%,僧帽弁閉鎖不全(MR)中等度.今回労作時息切れが増悪し(NYHAIII度),手術のため入院.心エコーでは,僧帽弁後尖の中央に逸脱を認め,中等度以上の逆流を認めた.僧帽弁後尖のmiddle scallop(中央の弁葉:後尖は三つの弁葉に分かれている)を菱形切除し,さらに僧帽弁形成術(弁輪縫縮術)を施行.切除弁は浮腫性線維性に肥厚(2.8mm)し,軟らかく,粘液腫様変性(myxomatous degeneration)の所見を呈していた.
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