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文献概要
技術講座 生理
―ステップアップのための画像診断入門・2―胸部画像診断(胸部単純 X線撮影)②
著者: 西本優子1 東野貴徳1 野間恵之1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院放射線診断部門
ページ範囲:P.253 - P.256
文献購入ページに移動胸部単純X線写真のデジタル化に伴い,新たな画像処理技術が開発され,臨床に用いられるようになっている.コンピュータ支援診断(computer aided diagnosis,CAD)は,画像情報から臨床的に有用性の高い特徴量を抽出し,コンピュータで解析を行い,読影者に解析結果を提供して診断の助けとするものである.一方,元画像に処理を施して病変の検出能を向上させるものとして,エネルギーサブトラクション法と経時的差分画像がある.エネルギーサブトラクション法は,胸部単純X線写真で病変検出の妨げとなる骨性胸郭を除去するもので,胸腔内だけを観察することができる.経時差分画像は,骨性胸郭だけでなく,病変以外のすべての陰影を取り除き,病変を強調する方法である.時期の異なる2画像を処理して新たな病変を検出するので,経年的に胸部単純X線写真を撮影する肺癌検診の見落とし防止に効果が期待される.
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