文献詳細
文献概要
病気のはなし
口腔咽頭梅毒
著者: 余田敬子1
所属機関: 1東京女子医科大学東医療センター耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.318 - P.323
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梅毒は,口腔咽頭に変化が現れる代表的な性感染症である.口腔咽頭の梅毒は第1期または第2期の顕症梅毒として生じ,梅毒特有の病変を形成する.第1期では無痛性の初期硬結または硬性下疳として下口唇,扁桃,舌尖に生じる.第2期では口角炎や粘膜斑(乳白斑)が生じ,痛みや違和感を訴えることがある.診断には,梅毒トレポネーマを鏡検する直接法と梅毒血清反応があり,この双方の結果から総合的に診断する.治療はペニシリンが効果的で予後はよい.口腔咽頭梅毒は,性交渉を介して相手に感染させる可能性が高い病変であるため,早期の適切な診断治療が大切である.
梅毒は,口腔咽頭に変化が現れる代表的な性感染症である.口腔咽頭の梅毒は第1期または第2期の顕症梅毒として生じ,梅毒特有の病変を形成する.第1期では無痛性の初期硬結または硬性下疳として下口唇,扁桃,舌尖に生じる.第2期では口角炎や粘膜斑(乳白斑)が生じ,痛みや違和感を訴えることがある.診断には,梅毒トレポネーマを鏡検する直接法と梅毒血清反応があり,この双方の結果から総合的に診断する.治療はペニシリンが効果的で予後はよい.口腔咽頭梅毒は,性交渉を介して相手に感染させる可能性が高い病変であるため,早期の適切な診断治療が大切である.
参考文献
1) 余田敬子:口腔・咽頭梅毒.口腔咽頭科 14:255-265,2002
2) 荒牧元:口腔咽頭粘膜疾患アトラス.医学書院,2001
3) 余田敬子:口腔内病変をどう診るか 特徴的な病変 性感染症.JOHNS 23:1807-1812,2007
掲載誌情報