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文献詳細

雑誌文献

検査と技術38巻6号

2010年06月発行

文献概要

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あとがき

著者: 曽根伸治

所属機関:

ページ範囲:P.494 - P.494

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 鬱陶しい梅雨の季節です.今年も暖冬で桜も早く咲きましたが,4月は寒い日が続き桜も長く楽しめました.新年度がスタートして,新たに臨床検査技師として働き始めた方々は,職場にも慣れて活躍されていることでしょう.学生時代の臨地実習とは異なり,毎日,多種多様な出来事に遭遇して悩まれていることはないでしょうか.知らずに行っている作業が検査結果に大きな影響を与えてしまうピットフォールが,臨床検査には多くあります.授業では習わないような検査の現場で起きるトラブルを未然に防ぐ知識なども“Laboratory Practice”などで取り上げています.今月号では,正確なデータを臨床に役立てるのが難しい亜鉛は,日内変動も大きく,採血から血清分離までの放置時間が長くなると上昇する傾向があること.また,採血時に肘静脈の静脈が確認し難い患者に手を強く握らせたり,握ったり開いたりを繰り返す行為が,血清カリウム値を上昇させてしまうことを解説しています.画像診断で臨床検査技師がかかわることが多いのは超音波検査ですが,腹部領域ではMRIやCTなども検査に利用されることも多く,画像診断入門を連載している“技術講座”では,これらの検査法の優れた点や劣る点を解説しています.さらに癌に関連した新しい検査もいくつか紹介しています.“ワンポイント・アドバイス”では,大腸癌の健診に利用される便潜血検査(便中ヘモグロビン)に代わる検査として便中ラクトフェリン検査を,また“疾患と検査値の推移”では胃潰瘍や胃癌の原因として注目されたピロリ菌の除菌時の確認に必要な感染診断法の利用を紹介しています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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