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文献概要
疾患と検査値の推移
発熱性好中球減少症
著者: 田村和夫1
所属機関: 1福岡大学医学部腫瘍・血液・感染症内科学
ページ範囲:P.528 - P.533
文献購入ページに移動はじめに
近年,発熱性好中球減少症(febrile neutropenia,FN)が注目されてきている.それは,白血病や再生不良性貧血のような血液疾患ばかりでなく,胃癌や肺癌のような発症頻度の高い固形癌にも強力な抗癌化学療法が応用されるようになってきたため,好中球減少に伴う発熱や感染症を日常診療の現場においてしばしば経験するようになったからである.本稿では,FNの疾患概念,原因,診断・治療について概説し,本疾患の理解の一助として,重篤な感染症を合併した1例を提示する.
近年,発熱性好中球減少症(febrile neutropenia,FN)が注目されてきている.それは,白血病や再生不良性貧血のような血液疾患ばかりでなく,胃癌や肺癌のような発症頻度の高い固形癌にも強力な抗癌化学療法が応用されるようになってきたため,好中球減少に伴う発熱や感染症を日常診療の現場においてしばしば経験するようになったからである.本稿では,FNの疾患概念,原因,診断・治療について概説し,本疾患の理解の一助として,重篤な感染症を合併した1例を提示する.
参考文献
1) Tamura K, Matsuoka H, Tsukada J, et alu:uCefepime or carbapenem treatment for febrile neutropenia as a single agent is as effective as a combination of 4th-generation cephalosporin + aminoglycosidesu:ucomparative study. Am J Hematol 71:248-255,2002
2) 田村和夫:顆粒球減少患者.日内誌 95:38-43,2006
3) Kuderer NM, Dale DC, Crawford J, et alu:uMortality, morbidity, and cost associated with febrile neutropenia in adult cancer patients. Cancer 106:2258-2266,2006
4) Lyman GH, Kuderer NMu:uEpidemiology of febrile neutropenia. Support Cancer Ther 1:23-35,2003
掲載誌情報