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臨床医からの質問に答える
グラム染色標本では認められるが培養検査で発育しない細菌
著者: 大塚喜人1
所属機関: 1医療法人鉄蕉会亀田総合病院臨床検査部
ページ範囲:P.571 - P.573
文献購入ページに移動近年,感染症分野では遺伝子解析技術の進歩により新たな感染症が次々と明らかとなっている1).それらはウィルス感染,細菌感染,その他の感染症に大別されるが,診断と治療が最も発達している細菌感染症は,従来同定し得なかった菌種やその対象とならなかった菌種,全く無害と考えられていた菌種などが加わり,それらの症例では複雑な患者背景が存在する.細菌感染を診断するうえで,最も迅速で診断的価値の高い臨床検査法としてグラム染色が挙げられるが,しばしば培養結果と一致しないことがある.
本稿では,グラム染色標本では認められるが一般的な培養検査では不一致となる細菌について解説する.
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