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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻10号

2011年09月発行

文献概要

増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典 Ⅰ 生化学

アラニンアミノトランスフェラーゼ〔ALT〕《GPT》

著者: 前川真人1

所属機関: 1浜松医科大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.740 - P.742

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検査の概要

 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(asparate aminotransferase,AST)とともにアミノ基転移酵素である.一つのアミノ酸からアミノ基を奪い,そのアミノ基を他のα-ケト酸に移して別のアミノ酸を生成する酵素で,補酵素としてピリドキサルリン酸(pyridoxal 5′-phosphate,PALP)を必要とする.LD,AST,CKなどと同様に,細胞の可溶性分画に存在する酵素であるため,細胞の傷害時に直接もしくはリンパを通って間接的に血管内に流入する,いわゆる逸脱酵素(releasing enzyme)である.肝臓に多く含まれ,骨格筋などにも含まれるが,比較的肝臓特異的といえる.したがって,ALT高値の場合,まず肝細胞傷害を考えるのが妥当である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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