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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻10号

2011年09月発行

文献概要

増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典 Ⅰ 生化学

カリウム〔K〕

著者: 猪田猛久1 松尾収二1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院臨床病理部

ページ範囲:P.755 - P.757

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検査の概要

 カリウム(K)は細胞内の主要イオンであり,その代謝と変動は他の電解質の動きや体液の移動などに密接な関係をもつ.Kは特に心筋,酸塩基平衡,栄養代謝などには重要な役割を占め,Kの働きを知ることは臨床状態の把握と治療に必要である.

 測定は多くの施設ではイオン選択電極が用いられている.Kの測定値は施設間差が少なく,多施設サーベイでの平均SDが0.05mmol/l程度であり,非常に収束されている項目である.一方,細胞内の主要イオンであるため溶血の影響を大きく受ける.その他,全血の放置による影響などサンプリングの影響も受けやすい項目でもある.

参考文献

1) 寺本滋,曽田益弘:カリウムイオンの動きと異常.諏訪邦夫(編):〈臨床検査MOOK〉血清電解質と血液ガス.金原出版,pp29-41,1981
2) 小出輝:ナトリウム,カリウム,塩素.日本臨床38(春季増刊):811-822,1980

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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