文献詳細
文献概要
増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典 Ⅰ 生化学
尿酸〔UA〕
著者: 西岡久寿樹1 友利新2
所属機関: 1東京医科大学医学総合研究所 2聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター
ページ範囲:P.768 - P.770
文献購入ページに移動尿酸は2,6,8-trioxypurionと称される分子量168の環式ウレイドの一種で,ヒトでは核酸を構成する成分の一つであるプリンヌクレオチドの最終代謝産物である.生体における尿酸の生理的な役割については十分に解明されていない点も多いが,過剰な状態になると尿酸ナトリウム結晶を形成し,関節滑膜や腎の尿細管などに沈着し,炎症反応を中心とした病変を引き起こし高尿酸血症に伴う特異的な臨床症状である痛風関節炎や痛風腎を引き起こす.低尿酸血症は特異な疾患では認められるが,臨床症状では特に問題とならないことが多い.
掲載誌情報