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増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典 Ⅰ 生化学
アルカリホスファターゼ〔ALP〕
著者: 高木康1
所属機関: 1昭和大学医学部医学教育推進室
ページ範囲:P.776 - P.777
文献購入ページに移動アルカリホスファターゼ(alkaline phosphatase,ALP)はリン酸モノエステルを加水分解する酵素のうち,アルカリ側に活性を有し,亜鉛(zinc,Zn)を活性中心に有する酵素である.物質やエネルギー輸送,無機リンの供給,骨の石灰化に関与している.細胞内では膜分画と結合して存在し,血中の上昇は産生の増加または産生細胞の増加を反映していると考えられている.また,肝臓の細胆管の閉塞による内圧の上昇によりALP産生が亢進する酵素誘導によっても血中に上昇する.
骨芽細胞,肝細胞,胆管上皮細胞,小腸,胎盤などに存在し,血中に逸脱・分泌されるため,電気泳動では5~6のアイソザイムに分画される.
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