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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻10号

2011年09月発行

文献概要

増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典 Ⅱ 血液

血液像

著者: 矢冨裕1

所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科臨床病態検査医学

ページ範囲:P.809 - P.813

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検査の概要

 血液の細胞成分として,白血球,赤血球,血小板があり,それぞれ適正な数が血液中を循環して,生体の機能を保つうえで重要な役割を果たしている.したがって,白血球数,赤血球数(実際にはこれに含まれているヘモグロビン),血小板数の極端な異常は生体にとって重大な危険を意味し,それぞれ前述のようにパニック値が設定されていることが多い.

 本稿で記載する血液像検査は,血球の数ではなく,主に形態学的な異常を検出するものである.具体的には白血球分画の異常と異常血球の出現が重要である.

 通常,血球数算定と同じEDTA(ethylenediaminetetraacetic acid)加血液を用い,塗抹標本を普通染色後,鏡検する.最近の自動血球計数器では,種々のパラメータを駆使して,白血球の5分類を行うことが可能であり,スクリーニングが可能である.しかし,何らかの警告が示された検体,血球数に異常がある検体は,目視分析をするのが基本である.

 なお,本項目に関しては,一般的な生化学検査,血液検査とは性格が大きく異なることから,記述形式が異なる.また,緊急報告の基準の取り扱いも施設によって異なると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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