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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻10号

2011年09月発行

文献概要

増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典 Ⅱ 血液

フィブリノゲン

著者: 渡邉眞一郎1

所属機関: 1横浜市立大学附属病院臨床検査部

ページ範囲:P.817 - P.819

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検査の概要

 フィブリノゲン(凝固第I因子)は血液凝固機構の最終段階でトロンビンの作用を受けてフィブリンに転換され,重合して血栓の基本構造となる.したがって,高フィブリノゲン血症では易血栓性,低フィブリノゲン血症では易出血性が出現する.フィブリノゲンは肝実質細胞で産生されるが,炎症刺激で増加し(急性相反応物質),凝固亢進で減少(消費)する.

 フィブリノゲン量は一般的に凝固学的方法(トロンビン時間法)を用いて自動分析装置で測定される.検体には3.13~3.2%(105~109mmol/l)クエン酸ナトリウム加血漿を用いる.一定量のトロンビンを希釈血漿に加えてフィブリン塊が析出する時間を測定し,既知量のフィブリノゲンより求めた検量線から検体中のフィブリノゲン量を求める.使用試薬・測定機器の組み合わせで測定値の施設間差が認められるが,6~9%程度とされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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