文献詳細
文献概要
増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典 Ⅳ 微生物
感染防止対策上,検出された場合に医師に緊急に報告すべき微生物―インフルエンザウイルス
著者: 猪狩英俊1
所属機関: 1独立行政法人国立病院機構千葉東病院呼吸器センター
ページ範囲:P.859 - P.861
文献購入ページに移動検査の概要
インフルエンザの診断には,イムノクロマト法による簡易診断キットが普及している.2009年の新型インフルエンザの流行時にはポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction,PCR)法も用いられたが,主に国立感染症研究所や地方衛生研究所などで実施されたものである.他にはMDCK(Madin-Darby canine kidney)細胞などによるウイルス分離やペア血清を用いた診断方法もある.一般診療で用いられるものはインフルエンザのA抗原とB抗原が検出可能なイムノクロマト法で,主に鼻腔拭い液を検体として扱う.キット化されているため,検体処理も簡便で,テストプレートに試料を滴下後15分以内に結果判定ができる.ただし,A型の亜型別(H5/H3/H1など)の診断はできない.
本稿ではイムノクロマト法による簡易診断キットに特化して述べる.
インフルエンザの診断には,イムノクロマト法による簡易診断キットが普及している.2009年の新型インフルエンザの流行時にはポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction,PCR)法も用いられたが,主に国立感染症研究所や地方衛生研究所などで実施されたものである.他にはMDCK(Madin-Darby canine kidney)細胞などによるウイルス分離やペア血清を用いた診断方法もある.一般診療で用いられるものはインフルエンザのA抗原とB抗原が検出可能なイムノクロマト法で,主に鼻腔拭い液を検体として扱う.キット化されているため,検体処理も簡便で,テストプレートに試料を滴下後15分以内に結果判定ができる.ただし,A型の亜型別(H5/H3/H1など)の診断はできない.
本稿ではイムノクロマト法による簡易診断キットに特化して述べる.
参考文献
1) Thompson WW, Shay DK, Weintraub E, et al : Influenza-associated hospitalizations in the United States. JAMA 292:1333-1340,2004
2) Nishiura H, Castillo-Chavez C, Safan M, et al : Transmission potential of the new influenza A (H1N1) virus and its age-specificity in Japan. Eurosurveillance 14:Issue22,2009
3) CDC : Performance of rapid influenza diagnostic tests during two school outbreaks of 2009 pandemic influenza A (H1N1) virus infection ; connecticut, 2009. MMWR 58:1029-1032,2009
4) 国立感染症研究所感染症情報センター:新型インフルエンザA(H1N1)の診断ガイダンス2009年9月1日.http://idsc.nih.go.jp/disease/swine influenza/2009idsc/diagnosis0902.html(2011年4月24日閲覧)
掲載誌情報