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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻10号

2011年09月発行

増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典

Ⅴ 生理

心電図

著者: 富原健1

所属機関: 1帝京大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.880 - P.886

文献概要

はじめに

 心電図は,心臓の筋肉で発生した電気現象を体表面から記録した波形図である.その電気現象を記録する心電図は,簡便で,非侵襲的であり,どこの施設でもすぐに行うことができる.しかも多くの情報が得られるため,スクリーニングや術前検査として,また循環器疾患の診断に最初に行われる欠かすことのできない基本の検査である.

 心電図検査におけるパニック値とは,直ちに治療を必要とする危険な状態を示唆する心電図所見であるが,生理検査の特性である「患者と相対し,種々の検査機器を用い生体現象を捉える」ことから患者の状態が加味され,また検査時の患者急変も含まれる.パニック値が認められたならば,直ちに医師に報告しなければならない.

 本稿では当検査部でのパニック基準とパニック例を中心に述べる.

参考文献

1) 速水紀幸.村川祐二:急性冠症候群の心電図検査のピットフォール.Medicina 47:1546-1550,2010
2) 川越信,萩原厚文,久津間弘文,他:カテーテルアブレーションで治療しえた乳児心房粗動の1例.日小会誌 115:93-96,2011
3) 〆谷直人:臨床検査技師のための救急医療マニュアル.医歯薬出版,2003
4) 五十嵐正男,山科章:不整脈の診かたと治療,第5版.医学書院,2004
5) 循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2007-2008年度合同研究班報告):冠動脈病変の非侵襲的診断法に関するガイドライン(JCS2009)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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