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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻11号

2011年10月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈診療支援〉

クリニカルパスと臨床検査

著者: 杉山昌晃1

所属機関: 1市立岸和田市民病院医療技術局中央検査部

ページ範囲:P.1022 - P.1025

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はじめに

 クリニカルパス(clinical path)は,アメリカにおいて診断群別医療費定額支払い方式〔diagnosis-related groups/prospective payment system(DRG/PPS)〕が導入される際に医療分野に導入されたシステムであり,参考となったのは工業製品の生産工程における複雑な作業工程の管理と時間的効率性を追求するために開発されたcritical path methodである.このシステムはアメリカで始まり,わが国では1990年代半ばに導入され多くの病院で急速に浸透した.

 クリニカルパスは,治療,処置,投薬,検査,食事などの内容とタイムスケジュール(日付)を一覧表にした「標準的診療計画書」で,医療スタッフ用と患者用がある.従来,同じ病気で入院しても治療方針,投薬,検査などは医師の裁量に任され,経験や判断によりその内容が異なることからさまざまな問題点が指摘されていた1).これらの問題点を改善するために医師,看護師をはじめとする多くの医療スタッフがかかわり,病院ごとの標準的なクリニカルパスが作成されている.医療スタッフにとっては,各職種の医療内容が明確になる.患者にとっては,退院までの治療計画がわかりやすい.本稿では筆者の施設でのクリニカルパスの取り組みと臨床検査のかかわりについて考察したい.

参考文献

1) 山中英治:13.クリニカルパス.チーム医療と臨床検査―チーム医療ネットワーク・臨床検査関連企業の支援.臨床病理レビュー特集 144:223-227,2009
2) 松野一彦:血小板機能検査の進歩と将来.日本検査血液学会雑誌 12:1-7,2011
3) 加治原みどり,倉永幸千代,八尋真希子,他:出血時間検査中止の取り組み.医学検査 60:106-111,2011
4) 岡田正彦:臨床検査のガイドラインJSLM2009を読んでみよう.検査と技術 39:123-125,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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