文献詳細
文献概要
技術講座 病理
HER2検査・病理診断の精度管理
著者: 増田しのぶ1
所属機関: 1日本大学医学部病理学分野
ページ範囲:P.1065 - P.1072
文献購入ページに移動新しい知見
不均一性(heterogeneity):乳癌組織においても,低頻度ながら指摘されていた事象として,HER2遺伝子増幅の不均一性がある.胃癌における不均一性の頻度は,乳癌よりも高いことが知られている.一つの腫瘍内における不均一性のみならず,一腺管内の隣接する上皮細胞にも遺伝子増幅の有無に相違がみられることがある.癌化の機序と遺伝子増幅との関係を考察するうえで興味深い現象である.
不均一性(heterogeneity):乳癌組織においても,低頻度ながら指摘されていた事象として,HER2遺伝子増幅の不均一性がある.胃癌における不均一性の頻度は,乳癌よりも高いことが知られている.一つの腫瘍内における不均一性のみならず,一腺管内の隣接する上皮細胞にも遺伝子増幅の有無に相違がみられることがある.癌化の機序と遺伝子増幅との関係を考察するうえで興味深い現象である.
参考文献
1) Wolff AC, Hammond EH, Schwartz JN, et al : ASCO/CAP guideline recommendations for HER2 testing in breast cancer. Arch Pathol Lab Med 131:18-43,2007
2) Hammond EH, Hayes DF, Dowsett M, et al : ASCO/CAP guideline recommendations for immunohistochemiceal testing of estrogen and progesterone receptors in breast cancer. Arch Pathol Lab Med 134:e48-e72,2010
3) 鬼島宏,羽場礼次:日本病理学会における精度管理への取り組み.病理と臨床 29:365-371,2011
掲載誌情報