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文献概要
疾患と検査値の推移
妊娠高血圧症候群
著者: 梁善光1
所属機関: 1帝京大学ちば総合医療センター産婦人科
ページ範囲:P.1089 - P.1095
文献購入ページに移動妊娠高血圧症候群(pregnancy induced hypertension,PIH)は,妊娠中に発症する代表的な疾患群である.症候としては高血圧が主体であり,これに蛋白尿を呈する腎機能障害と全身性の浮腫が合併する.古くは妊娠中毒症(toxemia of pregnancy)と呼ばれており,なんらかの毒性物質がその発症に関連すると考えられていたが,その病態が少しずつ明らかになり,その本体は血管内皮障害による血管攣縮と著しい凝固亢進状態が原因となって引き起こされた高血圧と理解されるようになった.これに伴い,国際的にも取り残された感のある従来の名称は,2005年に現在のPIHと変更されている1).
本稿では,PIHの臨床経過と対応させながら臨床検査値を具体的に提示して,その病態をわかりやすく解説する.
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