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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻13号

2011年12月発行

文献概要

病気のはなし

解離性大動脈瘤

著者: 松村誠1

所属機関: 1埼玉医科大学国際医療センター心臓内科

ページ範囲:P.1130 - P.1136

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サマリー

大動脈解離は突然の胸背部激痛で始まり,発症後早期に死亡する危険性が高く,一刻も早く正確な診断の下に治療を開始することが要求される救急疾患である.高血圧を有する高齢者やマルファン症候群の患者に多く,しばしば,大動脈破裂,出血,心タンポナーゼ,大動脈弁閉鎖不全,心筋梗塞,腎不全,脳梗塞などの重篤な合併症が発生する.診断には心エコーや造影CTなどの画像検査が有用である.解離が下行大動脈に限られるStanford分類B型では内科治療,上行大動脈にあるA型では予後不良のため,早期の外科治療が必要となる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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