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いわゆる“虚血性心筋症”
著者: 田中道雄1 常深あきさ1 梅田茂明1 北條林太郎2 石川妙2 手島保2
所属機関: 1東京都立広尾病院検査科 2東京都立広尾病院循環器科
ページ範囲:P.1160 - P.1160
文献購入ページに移動76歳,男性.高脂血症,糖尿病性腎症の既往.2年前に心不全あり,他院で拡張型心筋症(dilated cardiomyopathy,DCM)として治療.当院でカテーテル検査を施行し,3枝狭窄(100%狭窄)が認められ,いわゆる“虚血性心筋症”と診断.慢性心房細動・心室頻拍あり,ペースメーカーを植え込む.死亡2か月前に心胸比65%.心エコーで心内腔拡大,駆出率(ejection fraction,EF)30%.MRSA肺炎・敗血症を合併し,心不全悪化・急性腎不全をきたし,三尖弁の感染性心内膜炎を併発し死亡.剖検で左室主体の房室拡張と冠動脈硬化症(3枝とも95%以上狭窄)を確認.左室全周性に心内膜下小型瘢痕が多発し,後壁中部や前壁下部にほぼ貫壁性の小型陳旧性梗塞を認めた.
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