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免疫染色における抗体管理の一工夫
著者: 齋藤広樹1 田島秀昭1 荒川文子1 石井幸雄1 當銘良也1 石田剛1
所属機関: 1国立国際医療研究センター国府台病院中央検査部
ページ範囲:P.1184 - P.1185
文献購入ページに移動免疫染色は,病理診断における補助的手段として用いられてきたが,今日では標的分子療法における適応の判定法としても応用されており,その重要性がますます高くなっている.しかし,使用する抗体は高価で,そのランニングコストも決して安くはない.コストを抑えるためには適切な抗体管理を行い,可能な限り抗体の期限切れを起こさない管理システムを構築することが必要であり,各施設でさまざまな取り組みがなされている1).
当院の平成22年(2010年)度の組織検査件数は1,840件で,病理検査室としては比較的小規模であるが,そのうち免疫染色を施行したのは511件であり,染色枚数はおよそ1,000枚程度である.小規模施設における免疫染色の特徴は,抗体の種類を一定以上揃えておくことが要求されるにもかかわらず,染色枚数はそれほど多くはないということである.そのため使用頻度の高くない抗体は,使用期限切れを起こす可能性があるということがコストの面からは大きな問題である.本稿ではこれを防ぐための工夫を含めて,小規模施設である当院で行っている抗体管理法を紹介する.
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