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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻13号

2011年12月発行

文献概要

ワンポイントアドバイス

免疫染色における抗体管理の一工夫

著者: 齋藤広樹1 田島秀昭1 荒川文子1 石井幸雄1 當銘良也1 石田剛1

所属機関: 1国立国際医療研究センター国府台病院中央検査部

ページ範囲:P.1184 - P.1185

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はじめに

 免疫染色は,病理診断における補助的手段として用いられてきたが,今日では標的分子療法における適応の判定法としても応用されており,その重要性がますます高くなっている.しかし,使用する抗体は高価で,そのランニングコストも決して安くはない.コストを抑えるためには適切な抗体管理を行い,可能な限り抗体の期限切れを起こさない管理システムを構築することが必要であり,各施設でさまざまな取り組みがなされている1)

 当院の平成22年(2010年)度の組織検査件数は1,840件で,病理検査室としては比較的小規模であるが,そのうち免疫染色を施行したのは511件であり,染色枚数はおよそ1,000枚程度である.小規模施設における免疫染色の特徴は,抗体の種類を一定以上揃えておくことが要求されるにもかかわらず,染色枚数はそれほど多くはないということである.そのため使用頻度の高くない抗体は,使用期限切れを起こす可能性があるということがコストの面からは大きな問題である.本稿ではこれを防ぐための工夫を含めて,小規模施設である当院で行っている抗体管理法を紹介する.

参考文献

1) 小川隆文,篠原祐太,除昌宏,他:免疫組織化学使用試薬の管理方法.Medical Technology 37:1265-1268,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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