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臨床検査のピットフォール
不規則抗体検査のピットフォール―不規則抗体検査が陰性でも,不規則抗体は陰性ではない
著者: 曽根伸治1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院輸血部
ページ範囲:P.1181 - P.1183
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不規則抗体検査は,輸血を行う患者や妊婦で赤血球上のABO血液型抗原以外の血液型抗原に対する抗体を確認する検査である.不規則抗体は,輸血した赤血球抗原と反応して遅延性輸血副作用を起こす可能性がある.また,妊婦にIgG型不規則抗体が存在する場合は,抗体が胎盤を通過して胎児に移行し,新生児溶血性疾患(hemolytic disease of the fetus and newborn,HDN)を起こす.これらを予防するために不規則抗体検査が実施されている.
不規則抗体検査は,輸血を行う患者や妊婦で赤血球上のABO血液型抗原以外の血液型抗原に対する抗体を確認する検査である.不規則抗体は,輸血した赤血球抗原と反応して遅延性輸血副作用を起こす可能性がある.また,妊婦にIgG型不規則抗体が存在する場合は,抗体が胎盤を通過して胎児に移行し,新生児溶血性疾患(hemolytic disease of the fetus and newborn,HDN)を起こす.これらを予防するために不規則抗体検査が実施されている.
参考文献
抗体の2症例と同抗体産生の背景に関する考察.日本輸血・細胞治療学会誌 38:82-86,1992
). Lancet 2:119-120,1953
3) Mollison PL, Engelfriet CP, Contreras M : Blood transfusion in clinical medicine, 10th ed. John Wiley & Sons, Hoboken,pp201-202,1997
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