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薬剤結晶による乳び尿様の白色混濁尿
著者: 駒沢今日子1 手島伸一1
所属機関: 1同愛記念病院研究検査科
ページ範囲:P.209 - P.211
文献購入ページに移動通常,健常人の尿の色調は,水分摂取量により黄色調は変化するが,腎において産生されるウロクロムにより淡黄色を呈し透明である.黄色以外の異常な色調や混濁を示す場合には,ビリルビン尿,血尿,乳び尿,薬剤などによる着色尿などがある.そのなかでも乳白~白色の混濁尿を示す原因には乳び尿の他,膿尿,細菌尿,塩類尿などがあるが,今回,薬剤結晶により乳び尿様を呈した症例を経験した.本稿では,白色混濁尿と尿沈渣中の結晶に触れ,本症例での白色混濁尿がニューキノロン系抗菌薬であるメシル酸パズフロキサシン(pazufloxacin mesilate,PZFX)の結晶に由来することが判明した経緯と,多量に結晶が析出された成因について考察したので報告する.
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