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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻5号

2011年05月発行

文献概要

復習のページ

病理検査―新人のための標本作製技術の基礎

著者: 山田正人1 水口國雄1

所属機関: 1帝京大学医学部附属溝口病院臨床病理部

ページ範囲:P.381 - P.386

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はじめに

 病理検査は臨床検査のなかでも技術を要する領域で,組織・細胞の標本作製を担う検査技師とその標本をもとに診断する病理医から成り立っている.ホルマリンなどの劇毒物や有機溶剤の取り扱いをはじめ,病理検査におけるさまざまな情報の管理システム,検査後の臓器や標本,組織ブロック,写真などの管理・保管も大切な業務である.近年,治療方針の決定に形態的診断とは別に病変の質的診断が要求されるようになった.このことからも,さまざまな要求に対応できるような,よりよい標本作製には,日常業務で遭遇する現象と原因,対処法を知ることが大切である.本稿では,現在報告されている標本作製技術を紹介する.

参考文献

1) 日本病理学会:「ホルムアルデヒドの健康障害防止について―医療機関として―」.(http://jsp.umin.ac.jp/committee/formaldehyde01 080225.html)
2) 濱川真治:脱脂について.検査と技術 38:348,2010
3) 北条昭次:標本道場―初心者編 包埋.サクラファインテックジャパンホームページ
4) 松原四郎:筋生検の取り扱い.病理と臨床 24:1147-1155,2006
5) 高平雅和:標本道場―初心者編,凍結切片:新鮮凍結切片で消化管の断面をきれいに出すための包埋法法を教えてください.サクラファインテックジャパンホームページ
6) 平田誠市,武田茂樹,長谷川富淑:脳におけるパラフィン標本作製時のしわ防止法の検討.医学検査 48:942-945,1999
7) 広井禎之,冨永晋,河合俊明:薄切に起因するアーティファクト―過伸展.検査と技術 34:1408-1411,2006
8) 広井禎之:標本道場―ベテラン編,封入:標本の退色.サクラファインテックジャパンホームページ
9) 川島徹:標本道場―ベテラン編,封入:脂肪染色における水溶性封入剤を用いた封入技術.サクラファインテックジャパンホームページ
10) 堤寛,鴨志田伸吾:免疫染色のコツ.病理と臨床 23:83-88,2005
11) 濱川真治:標本作製法―セルブロック法.検査と技術 37:1150-1153,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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