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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻5号

2011年05月発行

文献概要

トピックス

経鼻内視鏡による胃がん検診

著者: 川田和昭1

所属機関: 1静岡赤十字病院経鼻内視鏡センター

ページ範囲:P.394 - P.396

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はじめに

 “苦痛が少なく,安全な”経鼻内視鏡は急速に全国へと普及してきている.特に受容性と安全性を最優先に考える健診(検診)施設での導入が増えているが,この普及の背景には患者さんの圧倒的な支持がある.「胃カメラはつらいのが当たり前」,洋の東西を問わず患者さんも内視鏡医もそう考えてきた.患者さんたちが味わっている「胃カメラに伴う苦痛」に対してあまりに無頓着であったといえる.しかし,経鼻内視鏡の登場で内視鏡室の雰囲気が一変した.検査医と会話を交わしながらの胃内視鏡検査,こんな内視鏡室の光景を誰が想像したであろうか.ある患者さんが発した「先生,胃カメラが怖くなくなったね」という言葉は特に印象的であり,また象徴的でもあった.本稿では経鼻内視鏡の解説を行うとともに,胃がん検診への活用に向けた動きを紹介する.

参考文献

1) 川田和昭,長濱貴彦,広川雅彦,他:特集 経鼻内視鏡は本当に楽なのか? 患者が楽でなかったと言うのはどんな場合か―経鼻内視鏡検査は本当に楽だという立場から.消化器内視鏡 20:403-409,2008
2) 安田貢,青木利佳,鳥巣隆資,他:胃がん検診における経鼻内視鏡検査導入の試み.日消がん検診誌 45:27-33,2007
3) 萩原廣明,山下由紀子,八木茂,他:多施設内視鏡胃がん個別検診における経鼻内視鏡の現況と精度.日消がん検診誌 47:683-692,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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