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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻7号

2011年07月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈生理〉

超音波検査のモニター調節

著者: 松浦陽子1 田代洋行2

所属機関: 1九州大学病院検査部 2九州大学大学院医学研究院保健学部門

ページ範囲:P.540 - P.543

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はじめに

 超音波検査は現在では日常診療に欠かすことのできない検査法で,その領域は腹部・心臓・血管・頸部・乳房・胎児など多岐にわたり,ほぼ全身を網羅しているといっても過言ではない.また最近では装置の小型化が進んでおり,検査実施場所は検査室にとどまらず,病室や外来診察室,救急診察室,手術室などさまざまである.このことは代表的なX線断層診断装置であるCTやMRIと大きく異なり,超音波検査の大きな特長の一つである.

 超音波診断装置を移動させて検査を行う際,さまざまな明るさのもとで装置を使用することとなり,画像表示モニターの調節は診断精度を保つうえで非常に重要である.今回は超音波診断装置のモニター調節と検査室の環境について述べる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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