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文献詳細

雑誌文献

検査と技術39巻8号

2011年08月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈輸血〉

脳死移植に必要な輸血検査および血液の準備・供給の状況について

著者: 押田眞知子1 清川知子2

所属機関: 1元・大阪大学医学部附属病院輸血部 2大阪大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.623 - P.628

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はじめに

 1997年10月に「臓器の移植に関する法律(臓器移植法)」が制定され,当院でも1999年2月に第1例の脳死ドナーからの心臓移植が実施された.その後2010年7月17日に「改正臓器移植法」が施行され,本人の意思が不明でも,家族の承諾があれば臓器提供が可能となった1)

 1997年から2011年3月までの14年間に,脳死臓器提供は125件,脳死臓器移植手術(以下,脳死移植)は549件であった.うち,改正臓器移植以降の8か月間で39件の臓器提供が行われており1),改正以前に比し増加している.

 脳死移植は,予測不可能で,手術対象患者はもちろんのこと,血液型も不明である.また,時間的制約もあり,血液型によっては,血液製剤の準備に難渋することも考えられる.

 本稿では,当院での脳死移植に伴う輸血検査体制,血液の出庫状況,使用状況および業務体制の留意事項について述べる.

参考文献

1) 日本臓器移植ネットワークホームページ(http://www.jotnw.or.jp/index.html)
2) 清川知子,押田眞知子,永峰啓丞,他:脳死下心,肺および膵腎移植における血液製剤使用量について.日本輸血学会雑誌 50:699-703,2004
3) 浅野尚美,池田亮,小郷博昭,他:肺移植における血液製剤準備量と使用量.日本輸血・細胞治療学会雑誌 56:606-611,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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