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文献詳細

雑誌文献

検査と技術4巻10号

1976年10月発行

文献概要

病気のはなし

粘液水腫

著者: 紫芝良昌1

所属機関: 1虎の門病院内分泌学科

ページ範囲:P.720 - P.725

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粘液水腫の病像
 粘液水腫(myxedema)という病気は,1784年,Gullによって初めて詳しく記載されたと言われている.
 まぶたが腫れ,顔もいわゆるしもぶくれになり色が蒼白く,手首や足首のあたりが腫れてはいるが,普通の浮腫とは違って指で強く押しても跡がちっともつかない.患者の話は声が低く,話の速度は極めてのろい.話が遅いのは決して目がまわらないわけではなく,話す内容が頭の中でまとまるのが遅いことから,精神活動は不活発なのだと分かる.きげんは決して悪いほうではなく,冗談が好きで一人でニヤニヤしている.非常に寒がりであり,夏でも厚い下着を着込んでいてちっとも汗もかかない,手や脚の力は非常に弱くなって,トイレでしゃがむと立てないなどのことがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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