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文献詳細

雑誌文献

検査と技術4巻3号

1976年03月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

塗抹標本の作り方—細菌検査と細胞診の違い

著者: 小栗豊子1 村瀬光春1

所属機関: 1順大病院中検

ページ範囲:P.205 - P.208

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 塗抹標本はたとえ同じ材料であっても細菌検査に供するものと細胞診とではかなり異なった方法で作成される.すなわち細菌検査では白金耳を用いて材料を塗抹し,塗抹部分を乾燥させた後,火炎固定を行い染色の操作に移る.また,材料への汚染を防ぐため滅菌器具を用い,無菌操作のもとで行う.一方,細胞診の場合は器具の滅菌は必要ないが清潔なものを使用し,全操作を通じて細胞の破壊,変性を避けなければならない.それゆえ塗抹には白金耳は用いず,ギムザ染色など特殊な場合を除いては塗抹部分は乾燥させることなく,速やかに固定液(エーテル・アルコール等量混合液)に浸して固定を行う.
 ここでは喀痰,穿刺液を例にとり細菌検査と細胞診との塗抹標本作成の手技を対比させてみた.なお穿刺液は細胞診に供するものは採取時に抗凝固剤を加え線維素の析出を防ぐが,細菌検査に供するものはその必要はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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