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技術講座 生化学
Ca,Pi,Mg
著者: 池田清子1
所属機関: 1慈恵医大病院中検
ページ範囲:P.209 - P.215
文献購入ページに移動 Ca,無機P(Pi),Mgは人体では骨格を構成する主要成分である.Ca,Mgは血液や尿中では2価の陽イオンとして存在している.血液中Caの約65%,Mgの約80%は遊離の状態で在存し,残りは血漿タンパク質と結合している.Caは細胞膜透過性,神経筋伝達部の興奮などに関与する重要な働きのほかに,フィブリノゲンがフィブリンに変化する時にトロンボキナーゼを活性化しトロンビンとする.その他トリプシノゲンの活性化にも関与する.MgはCaと拮抗性のある生理作用をする.またCaと同様酵素(ホスファターゼ,解糖系,尿素サイクル系の各酵素)の活性化剤としてその意義が知られているがなお不明の点が多い.
PはATPやクレアチンリン酸などの高エネルギーリン酸化合物,ヘキソースリン酸,核酸,リン脂質などに含まれ,またリン酸として酸塩基平衡に関与している.Piは無機リン酸塩をいうが,実際にはトリクロル酢酸除タンパクを行うので,酸に溶解する有機リン酸も一部含まれて表現される.
PはATPやクレアチンリン酸などの高エネルギーリン酸化合物,ヘキソースリン酸,核酸,リン脂質などに含まれ,またリン酸として酸塩基平衡に関与している.Piは無機リン酸塩をいうが,実際にはトリクロル酢酸除タンパクを行うので,酸に溶解する有機リン酸も一部含まれて表現される.
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