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文献詳細

雑誌文献

検査と技術4巻6号

1976年06月発行

文献概要

技術講座 細菌

百日咳菌の分離と同定

著者: 山田光男1

所属機関: 1聖ヨゼフ病院検査科

ページ範囲:P.439 - P.442

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 呼吸器感染症の中で小児の病気として恐れられた百日咳(pertussis)は,1906年初めてフランス人のBordet & GengouによってBacillas pertussisの培養諸性状が詳細に報告され,次いで1933年にMacDonald & MacDonaldが人体感染実験に成功し病原的意義が確立した.
 最新のBergey's Manual第8版のBordetella(ボルデテラ*)属は,Bordetella pertussis(百日咳菌),B. parapertussis(パラ百日咳菌),B. bronchiseptica(気管支敗血症菌)に分類されている.中でもB. pertussisは,他のグラム陰性杆菌の生物学的性状とははなはだ異なる.その特徴はこの菌の特異性を示すが,十分な生化学的試験法はいまだ確立されていないため,今後の研究を待たねばならないが,ここでは今までに知りえた分離鑑別性状と同定について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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