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文献詳細

雑誌文献

検査と技術4巻7号

1976年07月発行

文献概要

測定法の基礎理論 なぜこうなるの?

なぜ耐性菌は増えるか

著者: 三橋進1 伊予部志津子2

所属機関: 1群馬大・微生物 2群馬大・微生物教室

ページ範囲:P.493 - P.496

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 我が国における化学療法は1945年以降のサルファ剤(SAと略)使用から始まっている.SAは各種の感染症に著しい効果を示したが,その有効性はわずか十数年で失われた.細菌がSAに対する耐性を獲得したからである.赤痢菌を例にとると1951年にはそのほぼ80%がSA耐性となっている.以後ストレプトマイシン(SM),テトラサイクリン(TC),クロラムフェニコール(CM)などの抗生物質が次々と発見され,SAに代わって用いられ威力を発揮したが,これらもSAと同様耐性菌の出現により効果を失ってきた.耐性赤痢菌は1959年以降急速に増えはじめ1967年にはその70%を占め,そのうち90%がSA,TC,CM,SMに対して同時に耐性を示している.
 このような化学療法剤の使用に伴う耐性菌の増加はどのような仕組みで起こるのであろうか.しかも4薬剤に同時耐性という多剤耐性化の原因には何があるのであろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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