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文献詳細

雑誌文献

検査と技術4巻7号

1976年07月発行

文献概要

技術講座 生化学

アルブミン

著者: 正路喜代美1

所属機関: 1東大病院中検

ページ範囲:P.505 - P.508

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 ヒトの血清アルブミンは,Behrensらの研究によると,アラニン(63個),ロイシン(61個),グルタミン酸(60個),リジン(58個)を多く含む21種のアミノ酸584個から成る分子量66,248.3のタンパク質である.窒素含量は,16.523%,N末端アスパラギン酸,C末端ロイシンから成る一次構造式が明らかにされ,等電点4.7,その他物理化学的性状など,ウシやラットァルブミンとの相違も明らかにされた1)
 ヒトのアルブミンは,もっぱら肝臓で生合成される.その他網内系細胞や甲状腺でもわずかに合成される.アルブミンの寿命は19目と言われている.1日に約17gのアルブミンが異化崩壊するとともに生合成され,体内でのアルブミン量の平衡が保たれている.ヒトアルブミンの約40%が血液中に存在し,その他は筋,皮膚,腸,肝などの体液中に存在する.血清アルブミンは,正常者で4.2±3.5g/dlで総タンパクの約60%を占める,pH7.4の血液中では負に荷電している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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