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文献詳細

雑誌文献

検査と技術4巻8号

1976年08月発行

技術講座 血液

ヘモグロビン(血色素)測定

著者: 中嶋孝之1

所属機関: 1慈恵医大病院中検

ページ範囲:P.587 - P.589

文献概要

 ヘモグロビン(Hbと略;ヘモグロビンの総称)測定は,貧血や多血症のスクリーニング試験ではHt値と並び,欠かすことのできない重要な臨床検査の一つである.Hbは4個のヘムとグロブリン1分子から成る色素タンパク体であり,分子量はアミノ酸組成から計算すれば64,458で,その大部分は赤血球中に含まれている.哺乳類,鳥類,両棲類,爬虫類,魚類など血液が赤い色をしている生物は多くあるが,ヒトの場合は赤血球のタンパク質の97%がHbで占められている.正常人の血液中にはHbO2(オキシヘモグロビン)が大部分を占め一部Hb red(還元ヘモグロビン)として存在し,その他微量にHi(メトヘモグロビン)やHb CO(一酸化炭素ヘモグロビン)が存在する.病的にはHi,Hb COが増加したりS Hb(スルフヘモグロビン)が出現したりする.正常で大部分を占める型をHb Aと呼ぶ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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