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文献詳細

雑誌文献

検査と技術4巻9号

1976年09月発行

技術講座 細菌

病原大腸菌の分離と同定

著者: 丸山務1

所属機関: 1東京都立衛生研究所微生物部

ページ範囲:P.671 - P.675

文献概要

 ヒトに下痢,腸炎を起こす病原菌の中で,病原大腸菌の占める比重は決して軽いものではない.本菌の検査を日常検査として軌道に乗せているある検査室では,小児下痢症の起因菌検索で,病原大腸菌はサルモネラに次いで多かったという報告がある.また,本菌による食中毒の集団例もしばしば発生している.今や病原大腸菌は赤痢菌,サルモネラあるいは腸炎ビブリオなどとともに重要な腸管系病原菌の一つであることに疑いの余地はない.
 それにもかかわらず,病原大腸菌の検査が赤痢菌やサルモネラのそれに比べて一般化していないのは,この菌に対する理解が十分でないことにその大きな理由があるように思われる.検査法を述べる前に,大腸菌そのものと,病原大腸菌の細菌学について簡単に触れておこう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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